在宅の現場で専門性を深める | ひばりの看護師が『特定行為研修』を受講します

訪問看護の現場で、看護師がその場で考え、動ける範囲をもう一段広げていく。
そのための一歩として、ひばり仙台ステーションの看護師の一人が、このたび特定行為研修の受講を開始します。

私たちはこの取り組みを、一人の看護師の個人的な挑戦としてではなく、「学び続ける訪問看護ステーション」を、組織として現場で形にしていくための一歩と位置づけています。研修は長期にわたるものになります。修了してから振り返るのではなく、進んでいく途中の様子を、本連載で少しずつお伝えしていきたいと考えています。

なぜ、いま、この一歩なのか

ひばり訪問看護ステーションでは、第12期の経営方針において、「学び続けられる訪問看護ステーションであること」、「高度実践看護職の育成・活躍支援」を、特に大切にしていきたいテーマとして掲げています。

訪問看護の現場で出会う利用者さまは、医療依存度が高い方、複数の慢性疾患を抱える方、人生の最終段階を在宅で過ごす方など、状態も背景もさまざまです。地域でその方々と関わり続けるためには、看護師一人ひとりが、現場のなかで判断し、動ける力を持っていることが欠かせません。

今回の研修受講は、こうした方針を、言葉のうえで掲げるだけでなく、実際の取り組みに変えていくための、具体的な一歩です。

そもそも「特定行為研修」とは?

特定行為研修とは、看護師が、あらかじめ医師と取り決めた「手順書」に沿って、定められた医療行為(全38行為・21区分)を、医師の個別指示をその都度待つことなく実施できるようになるための、国の制度に基づく研修です(2015年制度化)。

たとえば、人工呼吸器の設定変更、胃ろうカテーテルの交換、創部の処置といった行為が含まれます。在宅医療の場面では、利用者さまの状態が変化したそのときに、看護師が現場で判断して動けることが、生活の安心に直結します。

研修は、すべての受講者が学ぶ「共通科目」と、選択する区分ごとの「区分別科目」で構成され、修了までにはおおむね 6ヶ月から2年 を要します。

受講するのは、看護師の「及川」さん

今回、特定行為研修を受講するのは、現在ひばりで実務支援に携わっている及川さんです。

及川さんは、これまで管理的な立場でステーション運営に関わってきました。そのキャリアのうえで、なぜいま「現場の専門性をさらに深める」という学びを選んだのか。 ── この問いは、ひばりという組織のあり方そのものに関わるテーマでもあると考えています。

その答えは、ご本人の言葉でしか語れないものだと思います。次回は、そんな及川さんご本人の声を、じっくりお届けします。

「機能強化型訪問看護ステーション」とは?

訪問看護ステーションのなかには、重症度の高い利用者さまへの対応や、24時間体制でのケア、地域の医療機関・ケアマネジャーとの連携機能を一定以上満たしている事業所を、診療報酬上「機能強化型」として位置づける区分があります。Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの3つの類型があり、求められる体制は段階的に変わります。

ひばり訪問看護ステーションは、より重度・複雑な利用者さまにも在宅でよりそえるステーションをめざして、機能強化型Ⅱの体制づくりを進めています。Ⅱの要件には、専門性を備えた人材の育成も含まれており、今回の研修受講は、その体制づくりと一本の線でつながっています。

見えてくる景色を、そのままに

これからの1〜2年、及川さんはどんな景色を見ていくのか。そのときどきで何を感じているか、学びがどこまで進んでいるか、それを組織としてどう支えているか。 ── 研修と並走するなかで見えてくるものを、よりリアルにお届けできればと思っています。

もちろん、つねに順調な話ばかりが続くわけではないと思います。仕事を続けながら学ぶことには、相応の負担がともないますし、研修を支える組織側にも、その都度判断や調整に迷う場面が出てきます。そうした試行錯誤も含めて、できるだけそのままお伝えしていければと考えています。

学び続ける訪問看護ステーションを目指して

「訪問看護の現場で、どこまで専門性を深めていけるのか」「働きながら学び続けられる場所はあるのか」
そう問いを持ちながら、ご自身のこれからを考えている看護師の方に、本連載が一つの参考材料になれば幸いです。

また、日頃からひばりと一緒に地域の在宅医療を支えてくださっている連携先のみなさまにも、ひばりがいまどんな取り組みを進めているのか、その途中経過を共有させていただくつもりです。

私たちは、「学び続けられる訪問看護ステーション」に向けて、これからも歩みを重ねていきたいと考えています。今回の研修受講は、その歩みのひとつです。

次回予告

次回は、及川さんご本人に、これまでのキャリアと、特定行為研修の受講を決めた背景を伺います。近日公開予定です。

「学び続けられる」を、制度として

今回の特定行為研修は、ひばりが大切にしている「学び続けられる訪問看護ステーション」を形にする取り組みのひとつです。日々の学びを支える研修体制も、同じ方針に基づいて整えています。

ひばりの研修体制について

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