12/16に仙台国際センターで開催された『 パーキンソン病 市民公開講座 』に参加してきました!
総合司会は西多賀病院の院長、武田篤先生です。
講演①は埼玉医科大学の高橋一司先生で「パーキンソン病の治療と運動〜わかっていること、できること〜」でした。講演②は西多賀病院の作業療法士の川崎伊織先生で「意外に知られていないパーキンソン病の手のリハビリ」でした。
普段お世話になっているパーキンソン病友の会の方にもたくさんお会いできました!
【講演①】
高橋一司先生(埼玉医科大学 神経内科 教授)
①運動症状と運動について
②非運動症状と運動について
③薬物療法について
④近未来の治療法について
先生の説明が非常にわかりやすくて大変勉強になりました!短い時間でしたが内容が非常に濃かったです!
一部ですが、先生がお話しされていた内容について触れていきます!
- 運動は本人が参加できる治療法である
- 日常の動作・運動が治療そのものである
- リハビリ内容のポイントは、「楽しくできるか」「継続性があるか」「モチベーションを維持できるか」「提供できる環境があるか」
- 痛み・疲労感・うつ症状などの非運動症状を抑えて運動することも大切
- 痛みとある程度付き合うことも大切
- パーキンソン病のリハビリは4種類①有酸素運動②ストレッチ③筋力トレーニング④パーキンソン病の症状に対するリハビリ ①〜③はパーキンソン病に関わらずどんな方にも大切なこと。
- 65歳までは生活習慣病に注意し、65歳からはフレイルの対策が必要
- フレイルは「身体的」「精神的」「社会的」の3つがある
- 食事をしっかりとることが大切。食事が細くなってしまった方が、味を濃くして食べれるようになるケースもある
- リハビリは継続しないと6ヶ月で元通りの水準になってしまう
- パーキンソン病の方の7〜8割に嗅覚低下が認められる
- 嗅覚低下と認知症の関係に有意性がある
- 肉類などの高たんぱく質食を過量に摂取するとドパミン前駆物質の吸収が低下する場合もある(夕食時の方が好ましい)
- 朝食時の牛乳を控えたことで薬効が上がった方もいる(牛乳のタンパク質が阻害していた)
- iPS細胞はまだまだ安全性の担保がない
質問タイムでは、先生は新幹線の時間が迫っているのにも関わらず、丁寧に一人一人の質問に答えて下さり、そのお人柄にも会場の誰もが感銘を受けたことと思います。ぜひまたお話しをお伺いしたいと思いました。
【講演②】
川崎伊織先生 (国立病院機構仙台西多賀病院 リハビリテーション科 作業療法士)
川崎先生はパーキンソン病の研究をされ、LSVTの資格も取得されている作業療法士です。
普段病院で提供している、上肢や手のリハビリテーションについて解説していただきました。
また、日常生活でできる手のリハビリについても解説されていました。時間が30分程度で詳細を伺うことができなかったため、また、近隣で普段大変お世話になっている医療機関でもあるため、ぜひゆっくりお話をお伺いする機会をいただきたいと感じました。
弊社の訪問リハビリ訪問看護では、多くのパーキンソン病の方がご利用されております。在宅リハでは時間や頻度に限りがあり、PTやOTの境界なく介入させていただくことが多い現状があるため、自分たちの介入内容を再検討するための大変参考になるお話を伺うことができました。
10:00-12:00では全然足りず、一日中拝聴していたいと思える内容でした!
来年は6/4-7で京都でパーキンソン病の世界のフォーラムが開催されるようです!
私も参加したいなと思っています(^^)