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認知症研修会-part1-

【認知症研修会 in仙台西多賀病院】
「認知症」を国の方針・診断方法・病態などの様々な視点から、地域医療連携の実際までわかりやすく解説していただいた非常に貴重な研修でしたので報告させていただきます!!
7/18にいつもお世話になっている仙台西多賀病院様の認知症研修に参加してきました!
現在、仙台西多賀病院さんの認知症外来はなんと 2ヶ月待ち の状態だそうです!
最新機器も導入され、通常2~3週間かかる検査が たった1日で! できてしまうそうですよ!!
患者様や同伴するご家族の負担の軽減まで配慮されるのはさすがの仙台西多賀病院様ですね!
これからは学んだ内容をお伝えしていきます!資料配布がなかったため、参考までにわかりやすい画像を引用しています。
「認知症疾患医療センター紹介」 認知症疾患医療センター長 大泉先生
- 認知症発症の最大のリスク因子は「年齢」である
- 先進国の高齢化が進んでいく
- 2100年までは高齢者は増えていく
- オレンジプラン-新オレンジプランの説明
- 「住み慣れた環境で、自分らしく暮らし続けられる社会の実現」→今後は認知症患者との共生も大切である
- 認知症の種類と割合
- 認知症に関わる医療連携時の診療報酬の説明
- 精神科病院との連携
講演1 「レビー小隊認知症ってどんな病気?」 脳神経内科医長 馬場先生
馬場先生の講演は以前パーキンソン病の市民講座で拝聴したのですが、とにかく丁寧で最高にわかりやすいので専門・一般問わずオススメです!!
主に以下のようなことをご説明されていました。
- 認知症診断とパーキンソニズムの重要性
- ドーパミン系の障害と認知機能異常
- アセチルコリンの役割や障害
- PDD/DLB診断基準
転倒骨折により整形外科病棟に入院となったケースの紹介もありました。
転倒の理由は様々ですが、単なる「身体機能低下」「不注意」などで済ますことなく、神経系の障害も含めた上で転倒の原因を特定し治療を進めていくのは、整形外科と神経内科を柱とする西多賀病院様だからこその対応かもしれませんね。
85歳以上のうち3人に一人は認知症を抱えていると言われており、その数は約600万人と言われていますが、実際に受診をして診断がつくのは10%程度の約60万人だそうです。「認知症の方は多い」という漠然としたイメージはありましたが、診断や治療もされずに生活をされている方が圧倒的に多いのだということに非常に驚きました。
また、認知症の診断についてのお話では、認知症には「治せる認知症」と「動作が遅くなるもの」をしっかり鑑別することで、その他は最も割合の多い(60%)のアルツハイマー型(以下、AD)と診断する方法がわかりやすいと解説されていました。つまり、診断が難しいのはAD以外とのことでした。
馬場先生は①治せる認知症②動作が遅くなるもの③それ以外(AD)とご説明されていました。
倉敷平成病院ブログより引用(実際の講演資料とは異なります)
大切なことは、「治せる認知症を見逃さないこと」とお話されていました。例としては、感染性・中毒性・代謝性のものや正常圧水頭症が代表例で解説されていました。
「動作が遅くなるもの」の代表例は、パーキンソン病・レビー小体型・正常圧水頭症などが紹介されていました。
上図は実際の資料と異なりますがイメージはこんな感じで、実際の図も非常にわかりやすかったです。しかし!引用先をチェックできませんでした!(; 😉
次に、パーキンソニズムの原因やその割合の解説やその診断方法についてや、診断が困難な時はDATスキャンを使用すると解説されていました。
パーキンソン病においては、4大症状として(1)安静時振戦、(2)筋強剛(筋固縮)、(3)無動・寡動、(4)姿勢反射障害が挙げられますが、姿勢反射障害は出現しづらいため初期診断では外されているとのことでした。
歩容も診断時にも評価し、歩幅が広い歩行は正常圧水頭症、狭い場合はパーキンソン病が疑われると実際の歩行動画を紹介しながら解説していただきました。
長くなってきましたので、後半のPart2は後日アップしたいと思います!!
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