「プロボノ活動」としての「ひばり健康体操教室」

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最近のトレンドで「プロボノ活動」という言葉があります。それは社会人が自らの専門分野の知識や技能を活かして参加する社会貢献活動という意味を持っています。プロボノはボランティア活動の一種ですが、社会人が仕事を続けながら、その仕事で培ったスキルやノウハウを提供するということから、継続しやすいというメリットがあります。我々のメインビジネスは訪問看護・リハビリですが、「プロボノ活動」としての介護予防体操教室もしっかり展開していきたいと考えています。ひばり健康体操教室は誰でも参加していただけるように無料であり、リハビリで培ったノウハウをレクチャーしており、“どのような体操が効果的で、介護予防に繋がるのか、どう暮らせば良いのか“などを伝えながら体操をしています。

この体操教室は専門的知識・ノウハウを持った訪問のリハビリ専門職が在籍する、ひばり訪問看護ステーションのPR活動としての側面もありますが、それと共に、要介護認定を受ける前の身体ケア・運動がかなり重要で、そこで本当の介護予防をすれば、その後もさほど介護保険サービスに頼らなくても生活が出来るということを実践したいがために、体操教室を隔週必ず開催しているのです。介護高齢者が増え続けるのを「イチ介護保険サービス事業者」として、指を咥えて見ていられないのです。介護高齢者が増えるとサービス事業者も増え、特に財源自体が増えるわけでもないので、一人あたりのサービスにおいての介護給付(事業者に国から支払われる報酬)は今後も減らされ、事業者は逼迫し、質の高いサービスを安定供給できなくなってしまいます。だからそうなる前に立ち上がっているのです。

現状でも様々な団体が、“介護予防が大事だ~云々”と動き出しています。様々な地域包括支援センターでも介護予防体操教室が行われていますが、なかなかコンスタントにブレのない効果的な内容で続けるのは困難なようです。お上からは”年に何回以上開催 “などという指示が出ていて、それに受動的に付き合わされている感じもします。私は普段介護医療系の様々なイベント・会合などに顔を出していますが、お上の方から開催を指示されている事もある程度あるようです。そのようなイベントを受け身でやっていては(介護予防として)あまり効果が出づらいのではないかと考えています。”指示されて開催・ナントカ加算・ナントカ減算”でしか動けなくなったら事業者としてのアイデンティティやイニシアチブを失います。そこで積極的にプロボノ活動を繰り広げて一般の方にも認知されるように社会貢献をしているのです。そこが突破口であると信じてもいるからです。

参加している高齢者の男性より、“最近はコミュニティーセンターなどでもいろいろ会合があるが、票集めに利用されたり、宗教や金儲けなどが絡んでくるということが多い。そうなってくるとその類の集会にはあまり参加しようとは思わないが、こうして純粋に我々の健康を考え、気軽に楽しく参加できる「ひばり健康体操教室」みたいな集会があってありがたいです。”とのご感想を頂きました。身体ケアの枠を飛び出し、地域のお役に立てているようで、モチベーションがまた上がりました。

今後、団塊世代が後期高齢者世代になる2025年になるまでにも、要介護者数は増え続けるだろうと予測されていますが、病床数以外にも十分な受け皿が用意されていません。我々のようなサービス事業者も逼迫した中で安定供給することは困難です。離職率は高く、介護認定自体も厳しくなってきており、地域のケアマネジャー様との日常会話では“要介護1~2の利用者が更新で支援1になってしまい、今まで受けていたサービスが受けられなくなってしまった“という話をよく聞きます。状態は変わってないのに今まで行っていたデイサービスの回数が減らされるという不思議な事になってしまいます。

国が作った介護保険制度以外にも”持続性があり効果的な”インフォーマルサービスが必要なのです。もちろん寿命までピンピンでコロリと逝くのがベストだとは思いますが、実際はサポートがないと難しい話だと思います。だからこそこのようなプロボノ活動を推進すべきなのです。長くなりましたが、来年もこんな調子に「ひばり健康体操教室」を隔週火曜日の14:00から仙台市青葉区の上杉コミュニティーセンターで開催しますので、応援宜しくお願いします。

また各地域の包括支援センター様より複数ご依頼頂いておりますので、そちらも注力して、継続出来るイベントとなるようしっかりサポートしていきたいと考えております。

ひばり訪問看護ステーション 青戸